強盗と花束
ヨルシカ
強盗と花束 歌詞
ある朝、僕は気付いたんですが
思ったよりもソファが狹い
お金が足りないわけでもないけど
家具屋は生活圏外
そうして僕は思ったんですが
隣の家なら徒歩一分
何とかなると思った
僕は包丁を持った
何にも満たされないなら
行こう、僕らで全部奪うのさ
紙みたいな理性なんてほら、
飛ばしてしまえ
神様、本當にこの世の全部が
人に優しいんだったら
少しくらいは僕らに
くれたっていいじゃないですか
ある晝、僕は思ったんですが
死にゆく貴方に花を上げたい
お金が足りないどころか無いから
花束は予算圏外
そうして僕は気付いたんですが
隣の花屋は定休日
盜めばいいと思った
僕は信號を待った
笑え、真面目な顔で澄ましてる
実はあんたもまともじゃないのさ
金にならない常識なんてもう、
忘れてしまえ
他人の痛みが他人にわかるかよ
百年経てば誰でも骨だ
今日くらいは僕らも
間違っていいじゃないですか
ある夜、僕はわかったんですが
これから先には夢が無い
貴方が居なくなるなんて
考えたこともなかった
花屋の主人は優しかった
けど盜んだことすら咎めない
強盜と花束に
何かの違いがあるのですか
それ、何かが違うのですか
何にも満たされないなら
行こう、僕らで全部奪うのさ
塵みたいな理性なんてほら、
飛ばしてしまえ
神様、本當にこの世の全部が
人に優しいんだったら
少しくらいは僕らに
くれたっていいじゃないですか
少しくらいは僕らを
裁いたっていいじゃないですか
ある朝、僕は気付いたんですが
思ったよりも世界は広い
努力が足りないわけでもないのに
何にも実らず圏外
仕事を辭めて思ったんですが
安心なんて何処にも無い
終わった方が未だ増し
ソファが小さく見えた