真珠諸島
久米小百合
真珠諸島 歌詞
夕凪が島を抱きしめて
赤い帆が帰る
カフェオレ色の娘が
戀人を迎えにゆく
こんなに南へ來たけれど
愛をふりほどけずに
私ひとり青ざめた肌
ヴィーナスが空に燃えだし
誰もかがり火と踴るのに
哀しみの満ち潮を抱いた
心が重くて
遠いざわめきただ眺めてる
真珠諸島
真珠採りの若者の瞳は
あの人に似てた
息を呑むほどきらめく
ひたむきな若さの色
私は心を開けずに
捨てられた真珠貝
ひと粒の愛抱いていたのに
ヴィーナスが空をめぐって
やがてかがり火も消える頃
二人ずつのひとつの影が
つぎつぎに去って
私ひとりが潮騒の中
真珠諸島