白と黒の祭儀

夜(よる)に浮(う)かんだ上弦(じょうげん)の月(つき)欠(か)けて
【夜空浮現起一輪殘缺的上弦之月】
ゆらりこぼれる紅玉(こよく)の色(いろ)の雫(しずく
【紅玉之色的水珠輕輕地飄零散落】
足音(あしおと)ひとつ立(た)てずに通(とお)り過(す)ぎる
【何人輕柔的腳步悄無聲息地經過】
しなやかな闇(やみ) 纏(まと)う貓(ねこ)たちの種(たね
【溫柔夜色纏繞著那黑貓們的種子】
ほそい祭儀(さいぎ)の歌(うた
【低聲的祭儀之歌】
ああ混沌(こんとん)の淵(うち) 解(と)き放(はな)つ言葉(ことば
【啊啊混沌深淵那被解放的言辭】
それは刻(きざ)まれし契約(けいやく)の消(き)えない証(あかし) 聖痕(せいこん
【被銘刻的聖痕是無法磨滅的契約】
白(しろ)と黒(くろ)の織(お)りなす糸(いと) 操(あやつ)られ踴(おど)るの
【被黑白之線纏繞像那人偶般舞動】
さあ神(かみ)を知(し)らぬ制約(せいやく)の破滅(はめつ)遊戯(ゆうぎ)を始(はじ)めましょう
【不知我身在何處開始破滅的遊戲】
永久(とわ)に終(お)わらぬこの禁斷(きんだん)の宴(うたげ)を
【這場禁斷的餉宴永遠也不會結束】
闇(やみ)に浮(う)かんだいざ逝(ゆ)きの月(つき)満(み)ちて
【黑暗中浮現起了滿盈的十六夜月】
八尾(やつお)飛(と)べらぬ唇(くちびる)は柘榴(ざくろ)を波紋(はもん)
【八尾貓無法飛翔嘴唇舔嚐著石榴】
舞(ま)い散(ち)る赤(あか)はかるわしき花(はな)のよう
【隨風搖曳的赤紅】
白(しろ)い翼輝(つばさき) 輝(かがや)くみゃりの庭(にわ)
【閃耀的雪般腳尖獵人狩獵的庭院】
穢(けが)れを知(し)らぬ孤獨(こどく)
【宛若從不知污穢】
ああ～ 月光(げっこう)の檻(おり)
【啊啊月光之檻】
瞳(ひとみ)刺(さ)す間(ま)欄(らん)
【刺痛雙眼的亂魔】
夢(ゆめ)に盛(も)れ出(い)ずる靜寂(せいじゃく)の眠(ねむ)いの道具(どうぐ)をおかして
【夢中滲出的寂靜驚擾淺眠的劇毒】
嘆(なげ)きの聲(こえ) 間取(まど)りの枷(かせ)
【耳邊絕叫的呼喊全都在窗外消散】
刻(きざ)まつくその手(て)で
【只剩下跪的掌心】
虛無(きょむ)に灰(はい)出(い)ずる
【虛無的塵土飛揚】
脆弱(ぜいじゃく)の心(こころ)は甘(あま)蛇汁(へびしる)の毒(どく)
【脆弱的心靈猶如甘醇甜美的劇毒】
われにさせてよその裁斷(さいだん)のひづじを
【這只祭壇的羔羊快將它奉獻給我】

高(たか)くあずっとに見(み)てる四季(しき)
【身居高出俯瞰著四季的循環往復】
繰(く)り返(かえ)される軌跡(きせき)の
【除了罪孽與懲罰】
罪(つみ)と罰(ばつ)としつけ楽(らく)と
【還有死亡與墮落】
慾望(よくぼう)の狹間(はざま)で
【都在欲動的夾縫】
深(ふか)く絡(がら)み合(あ)い落(お)ちてゆく
【緊緊咬合卻墜落】
定(さだ)めの針(はり)を廻(まわ)しましょう
【轉動命運的時計】
明(わ)かず暗(くら)えのその惑亂(わくらん)の果実(かじつ)を
【貪得無厭的吞噬令人惑亂的果實】
胸(むね)に刻(きざ)まれし契約(けいやく)の消(き)えない証(あかし) 聖痕(せいこん)
【被銘刻的聖痕是無法磨滅的契約】
白(しろ)と黒(くろ)の織(お)りなす糸(いと)操(あやつ)られ踴(おど)るの
【被黑白之線纏繞像那人偶般舞動】
さあ神(かみ)を知(し)らぬ制約(せいやく)の破滅(はめつ)遊戯(ゆうぎ)を続(つづ)けましょう
【不知我身在何處繼續破滅的遊戲】
永久(とわ)に終(お)わらぬこの禁斷(きんだん)の祭儀(さいぎ)を
【這場禁斷的餉宴永遠也不會結束】
白と黒の祭儀
【白與黑的祭儀】