さよなら以外

何か話をしてください
お互い無邪気に笑い合えるような
間違っているのは元からだから
この際でたらめでも構わないから
探し求めた綺麗な水は
遥か昔に飲み干してしまった
側に居ると
いつまでも変わらないと言ってた
そんなものはあり得ないのに
さよなら以外信じられないの
それ以外は全部消えてしまうから
あなたが笑う顔を見る度
幸せなのに声が出ないよ
小さな傷や些細な嘘
眼球にずっと張り付いている
あの日と今は別の日なのに
目の前のあなたは別の人なのに
秘密にしてた醜い穴を
晒せずにただ時だけ過ぎていく
脊髄から鳳仙花の花が咲いていた
あなたの手がそれに触れた
人を愛せど孤独に飲まれ
隣に居るのに独りと知った
あなたの笑う顔が好きだよ
それでも僕は空しくなるよ
誰も無傷でいられない
過去が邪魔して笑えない
どうしようもなく怖くなる
あなたの目が
それでもどうか幸せを
あなたに青いランタンを
僕らにどうか幸せを　祈りながら
さよなら以外信じられないの
さよならだけいつも
繰り返してきたから
あなたの笑う顔が好きだよ
幸せなのに声が出ないよ
さよなら以外の消えない何かを
さよなら以外の消えない何かを
あなたがもしもくれるというなら
その瞬間に消えてしまいたい